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「極上の会津」の極上なる宿 会津を代表する日本旅館、向瀧に泊まる|温泉コラム - MSNトラベル

「極上の会津」の極上なる宿 会津を代表する日本旅館、向瀧に泊まる

向瀧のすばらしさは建物だけではありません

このところ「客室には立ち入りません」という旅館が増えている。プライバシー重視と人件費節減とを兼ねたもてなしだが、どこもかしこもそうとなってくるとちょっとさみしい。そんなときに泊まったのが会津東山温泉の日本旅館「向瀧」だ。かねてより評判の良さは耳にしていた。「両親と泊まるときはいつもここ」とか「登録文化財の中でも抜きんでた建物」とか。以前、お風呂だけは入ったことがあり、レトロかつ清潔な湯殿と透明感のあるかけ流しの湯のすばらしさに感服。一度泊まってみたいと考えていた。

玄関に到着すると番頭さんがすぐさま出迎え、荷物を持ってくれた。部屋に案内されたあとは、客室係がお抹茶と手作りのお菓子を運んでくれる。食事は、何度かに分けて客室までお運び。布団敷きのお兄さんも楽しい会津ばなしを聞かせてくれた。丁寧すぎると肩が凝るし、フランクすぎるとうっとうしい、その間のちょうどいいころ合いのもてなしだ。若いスタッフが多いのだが、教育がよく行き届いているのだろう。それからきっと会津という土地柄もあるのだろう。歴史を経た良きものを、手間暇かけて守っていこうという姿勢は、隅々まできちんと掃除された客室や館内からもみてとれた。パンフレットに書かれていた「いにしえの良さをきびしく守りぬく宿」というフレーズ、泊まってみると、確かに確かにと納得できる。その上、一人泊でもさみしい感じがない。一人だと、客室だけで過ごす宿は物足りなく感じることが多い。向瀧は、朝夕食とも部屋出しだし、ラウンジや休憩所はないのだけれど、うらさみしさがなく居心地が良い。これもきっとスタッフやご主人の愛情のようなものが館内に漂っているからだろう。名旅館である。

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文&写真:西村りえ

温泉ライター歴20年。国内外で浸かったお湯は千湯以上。肌でpHを感じ、飲んで湯の成分を確かめるのを信条に、温泉行脚の日々を過ごす。温泉入浴剤にもこだわりあり。
旅行誌などで温泉記事を執筆中。日本温泉地域学会員

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